神武天皇

神武天皇は我が大日本帝国人皇第一代の君なり。天皇のなほ日向にましませし頃は、東の方の国々未だ開けずして甚ださわがしかりき。されば天皇は之を平らげて人民を安んぜんと思召し、御兄たち御子たちと共に、兵をひきいて日向を出て給う。

これより後数年の間、天皇は或いは強き敵と戦いて御兄を失い給い、或いはけわしき山に分け入り、ようやく道をひらきて進み給うなど、一方ならぬ御困難を忍び給いて、大和地方を平定し給えり。

やがて天皇は宮を大和の橿原に定め、はじめて即位の禮を行い給へり。これを大正二年より二千五百七十三年の昔にして、此の年を我が国の紀元元年とす。毎年二月十一日の紀元節は此のめでたき即位の禮を行い給いし日に当たるなり。

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